引用の表記方法


他人の著作等を自分のレポート等に引用したときは・・・

誰が著した、どのような文献であるかを的確に表記し、出典を明らかにしなければならない。
これを怠ると、最悪の場合、キミの文章が盗作であるかのような誤解を与えることになりかねない。
残念ながらこの表記方法には、日本学術会議による統一基準等があるわけではない。学会(学界)によって、まちまちな表記方法を採用しているのが現状と言えよう。
そこで、以下では筆者の所属する法制史学会の場合を基準にして、わかりやすい引用表記のし方を解説する。

単行書を引用する場合の出典表記

単行書(本)の一部を引用する、あるいは紹介する場合は、以下のように表記すると良い。

    著者名『書 名』(出版社、出版年)

単行書の書名は『 』二重カッコに入れる。
出版年は必ず記載すること。刷年が変わると改版が行われている可能性があるからだ。
改版が行われると、内容の体裁に若干の変更が行われ、紹介したい部分が同じ頁の同じ行に存在するとは限らなくなるからだ。

例:  岡田昭夫監修・編集代表『日本近代カトリック資料集』(日本アド、2000年)

単行書に掲載されている記事を引用する場合の出典表記

例えば論文集のような単行書に掲載されている論文の一部を引用する場合は、次のように表記する。

筆者名「論文の題名」(編者名『単行書名』出版社、出版年、*頁以下)引用箇所の掲載頁

上述と同様の理由で、発行年は忘れずに。
「*頁以下」とは、その本に、その論文が掲載開始される頁のことである。
「引用箇所が掲載されている頁」とは、その本の中で、自分が引用した論文の引用部分が掲載されている頁のことである。

例: 浅古弘「裁判所構成法と訴訟法」(牧英正・藤原明久編『日本法制史』青林書院、1993年、384頁以下)389頁。

これは 1993年に青林書院から出版された牧英正・藤原明久共編の『日本法制史』の384頁以下に掲載されている浅古弘の論文「裁判所構成法と訴訟法」の中から、同書389頁に位置する文書を引用した際の表記方法である。

逐次刊行物に掲載されている記事を引用する場合の出典表記

逐次刊行物とは、定期的あるいは不定期的に出版される一連の出版物の総称である。
「雑誌」と言う場合は、ペーパーバックの定期刊行物を想起するが、逐次刊行物にはそれ以外にも、例えば年に1回発行されるハードカバーの学会報なども含まれる。単に表紙がハードカバーなら単行書、そうでないなら逐次刊行物というように単純には区別できないことに注意が必要である。

筆者名「論文の題名」(「雑誌名」何巻何号*頁以下、出版社、出版年)引用箇所の掲載頁

逐次刊行物の名称は「 」一重カッコでくくる。
逐次刊行物の場合は、発行年のみならず「巻号」(何巻何号)が分からなければ現物に到達できないので、これらの記載漏れの無いように注意すること。
「*頁以下」とは、その逐次刊行物に、その論文が掲載開始される頁のことである。
「引用箇所が掲載されている頁」とは、その逐次刊行物の中で、自分が引用した論文の引用部分が掲載されている頁のことである。

例: 岡田昭夫「法令全書創刊考」(「法制史研究」48 創文社、1999年、35頁以下)51頁。

これは 1999年に創文社から出版されたの「法制史研究」48号の35頁以下に掲載されている岡田昭夫の論文「法令全書創刊考」の中から、同書51頁に位置する文書(「法令全書の創刊目的」)を引用した際の表記方法である。

短い文章の引用・文献名の紹介




・紹介する文献が単行書の時・・・・『  』
・紹介する文献が逐次刊行物の時・・「  」をしっかり区別すること。

長い文書の引用の場合